外来のご案内

心身の不調が続く場合は、ご相談ください。

憂うつな気分、気分の落ち込み、不安、イライラ、睡眠障害、倦怠感、食欲の低下、無気力、思考力・集中力の低下などは日常生活の中でも誰しも一時的に感じることはありますが、なかなか回復せず日常生活に支障をきたすようであれば、早めに専門医に相談しましょう。
幻聴・幻覚や強迫的な行為が続くような場合もご相談ください。

当院の対応疾患

当院は、うつ病・感情障害(躁うつ病を含む)・神経症・統合失調症・認知症などの精神疾患の診断・治療のエキスパートとして適切な薬物治療と精神療法を行っています。
ただし、アルコールや薬物依存の方の治療プログラムは有しておりませんので、残念ながらそれらの方々のご相談には対応いたしかねます。また、重篤な身体疾患やコントロールが難しい慢性疾患をお持ちの方については対応いたしかねる場合がございます。

紹介状や情報提供書について

お電話のご相談の際に、紹介状や情報提供書をお願いする場合があります。これまで受けられた治療を尊重し、より良い治療を受けていただくために必要な情報の確認ですので、ご面倒ですがご理解ご協力をお願いします。

初めての方

直接来院されるか、お電話でご相談ください。精神科ソーシャルワーカー(精神保健福祉士)や看護師が対応いたします。当日、診察を受けられる場合もありますが、事前に相談していただく方がスムーズな診察ができます。

来院時には窓口で保険証をご提示いただき受付をしてください。紹介状を持参された方は開封せずにご提示ください。

受付後にインテーク面接(予診)を受けていただき問診票を記入していただきます(30分程度)。その後、診察を受けていただきます。

事前に問診票を記入される方は以下からダウンロードできます。

▼外来受付票・問診票
PDF 「外来受付票」のダウンロード(PDF) PDF 「問診票」のダウンロード(PDF)

精神科・神経科・心療内科とは?

 元々、神経に関することは「神経科」で診療していました。パーキンソン病などの神経疾患も統合失調症やうつ病などの神経疾患もすべて従来は神経科がカバーしてました。

 その後、内科的な神経疾患を診る科が「神経内科」になり、残りが「精神科」になりました。(神経科という場合は、神経科の意味と神経内科の意味のどちらも含まれるため、現在はこの名称の標榜は廃止となりました。しかしこれまでなじみがあるためそのまま神経科、精神神経科と表記されていることもあります。)

 一方、「心療内科」は内科から生まれた科です。内科疾患の中で、心理的な要因が強く絡んでおり、心身両面からのアプローチが必要なものを扱います。例えば、胃潰瘍、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などの心身症です。ストレスとの関連では最近では軽症の精神疾患も心療内科で扱いますが、心療内科は心身症の専門であるためうつ病や統合失調症などのいわゆるこころの病気を扱わないので、受診される場合は注意が必要です。

 最近は、受診のしやすさから「心療内科・精神科」と標榜してある医療機関が多くなりましたが、精神科が併記してあれば、まずは精神科の診療経験のある医師がいると思われますので、精神疾患の対応ができると思います。「心療内科・内科」や「心療内科・産婦人科」などの標榜の医療機関は、専門の精神科医が診療していない可能性が高く、本当に精神科医が在籍しているかどうか、調べた上で受診された方が良いでしょう。

精神科リハビリテーション

医師・看護師・作業療法士・心理士・精神保健福祉士などが疾患や状態を明確に把握し、お一人お一人の個性にも配慮してアプローチします。
退院された患者さんは定期的に精神科デイケアをご利用になることで症状が安定し再発や再入院のリスクが軽減されます。何より「自信がつく、勇気がわく、楽しい」プログラムを体験し、生き生きとした表情がよみがえります。

精神科デイケア・ショートケア

施設
デイケア入口
施設
デイケア室内
施設
デイケア調理室

目的

症状の安定や生活の向上を目指し、社会適応力を高めることを目的としています。体調の変調をチェックでき、再発や再入院を未然に防ぐことも可能です。

対象となる方

  • 退院後の生活の乱れなど不安を抱えている方
  • 病気の再発や再入院をできるだけ防ぎたい方
  • 社会復帰に自信のない方
  • 就労をめざしたい方
  • 居心地のいい場所が欲しい方

利用までの流れ

  1. 主治医にご相談ください。
  2. 主治医の勧め、許可が出たあとデイケア担当者との面談、必要に応じて見学。
  3. 申し込み

当院以外の医療機関に通院中の方は別途ご相談ください。

費用

  • 医療の一環ですのでデイケア費(保険適用)が必要となります。
    ※自立支援医療制度のご利用をおすすめします。
  • 上記費用には昼食代が含まれます。ショートケアご利用で昼食ご希望の方は別途昼食代がかかります。

プログラムの内容と時間帯

活動曜日 火、水、金、土曜日(主治医との相談で利用曜日と回数を決定)
活動時間 9:30〜15:30
活動前にデイケア診察を受けていただきその日の体調をチェックします。(9:00〜)
主な活動場所 デイケアはばたき

プログラム

▼プログラム例
時間
9:30〜 休み ミーティング ミーティング
ラジオ体操
休み ミーティング
ラジオ体操
ミーティング
ラジオ体操
10:00〜 料理教室 園芸 生活勉強会 創作活動
12:00〜 昼食・休憩 昼食・休憩 昼食・休憩 昼食・休憩
13:30〜 SST 室内ゲーム カラオケ スポーツ
15:00〜15:30 茶話会 茶話会 茶話会 茶話会

創作ギャラリー

作業療法

施設
作業療法室
施設
精神科作業療法
施設
精神科作業療法

当院では、入院生活やデイケアで、治療を目的とした多種多様な作業療法を実施し、薬だけに頼らない生活リズムづくりを目指しています。

作業療法とは、別称OT活動(occupational therapy)ともいい、身体・精神に障害のある方々に応用的動作能力や社会適応能力の回復を図るために行う、手芸・工作・スポーツ・レクレーションなどの様々な活動のことをいいます。
当院では入院生活やデイケアで、治療を目的とした多種多様な作業療法を実施し、薬だけに頼らない生活リズムづくりを目指しています。

いろいろな作業療法

  • 生産的活動
    物を作ることを通して、自己の内面を表現したり、楽しむ体験をしていただきます。
    (編み物・革細工・ぬり絵・貼り絵・ペン習字など)
  • 日常的活動
    生活を感じていただき、規則正しい生活を呼び起こすことを目的としています。
    (ラジオ体操・歯磨き・髭剃り・爪切りなどの日常生活訓練など)
  • 身体活動
    体を鍛え、体力の低下を防いだり、身体を動かすことを楽しんでいただきます。
    (ゲートボール・ウォーキング・卓球・缶リング・健康体操など)
  • 知的活動
    知識を得ることで、脳の活性化を図るための活動です。
    (生活技能訓練(SST)・生活勉強会・心理教育など)
  • レクリエーション
    気分をリラックスさせ、皆さんと楽しく活動することを目的としています。
    (カラオケ・ゲーム・ビデオ鑑賞など)
  • 季節の行事
    (お花見・七夕・夏祭り・クリスマス会など)

精神科訪問看護

訪問看護とは、主治医の指示を受け看護師・精神保健福祉士などの医療スタッフが利用者のご自宅にお伺いし、その方にとって必要な心身ケアや療養生活のさまざまな側面を支援するサービスです。

目的

訪問看護の目的は「再発予防」「生活支援」「社会資源の活用支援」です。
服薬管理を含む体調・病状を把握することで、症状の悪化を未然に防ぎ、入院に至らずに済みます。また自立した生活を営むための技能を維持・向上させ、さらに社会生活の充実や就労・復職のサポートも可能です。

対象となる方

  • 退院後の生活が不安な方、一人暮らしが不安な方
  • お薬の管理が苦手な方など、治療を続けることが途絶えがちな方
  • 病気と付き合いながら地域での生活を望んでいる方
  • 日常生活の中で心身ともサポートが必要な方
  • 在宅生活の中で家族や周囲の方との関係がうまくいかない方
  • 活動性が低く、閉じこもりがちになりやすい方
  • コミュニケーションが苦手で、話し相手が欲しい方

お伺いする車両と、訪問スタッフの服装について

訪問看護をご利用される方の中には、周辺にお住まいの方の目を意識される方も多いので、お伺いする際使用する車両は病院名を表示していない車両を使用しています。
また、医療機関という施設の中でお会いするのではなく日常生活の空間にお邪魔するという意味で、訪問するスタッフは私服でお伺いいたします。ご利用される方はリラックスして訪問看護をお受けください。

訪問看護の内容

健康管理
  • 病状の観察・・・病状について常に主治医と相談・連携します。
  • 健康チェック・・・身体的な状況も把握します。
  • 服薬の管理・指導・・・適切な服用についてアドバイスします。
相談・指導
  • 福祉制度の利用・相談・・・金銭管理や経済的な相談に対応します。
  • 心配ごと・悩みごとなどの対応を通して精神科の看護ケアを行います。いろいろな思いや心配ごと・悩みごとを聴き、適切な対応の仕方を一緒に考えます。
  • ご家族の方への指導・・・ご家族へのアドバイスや指導も可能です。
リハビリテーション
  • 生活リハビリ・・・日常生活の自立に関してアドバイスや指導を行います。

当院に外来通院しておられる方が対象となります。また、身体的対応は簡単なものは必要に応じて行いますが、基本的に内科等でご相談ください。